IT用語“すぐ知る”辞典

聞き馴染みのない専門用語も多いエンジニア業界ですが、わからない用語を一つひとつ調べるには、手間も時間もかかりますよね。ここでは、就活で忙しいあなたのために、本サイトで登場する「?」な専門用語をまとめて解説。業界の理解に、そしてこれからのステップアップに、ぜひご活用ください。

BNSのビジネスに関するワード

独立系企業

独立系企業とは、親会社を持たず独自経営でシステム開発を行っている企業の事です。あらゆる系列の企業が取引の対象となるため、特定の領域に縛られない開発を行えることが強みです。

SI/SIer

顧客の業務内容における課題分析から、システムの企画・立案、プログラムの開発、ハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、完成したシステムの保守・運営までを総合的に行う事をSI「System Integration(システムインテグレーション)」といい、SIを事業としている企業を「SIer (エスアイアー) 」といいます。

請負

請負とは、企業が業務を外部へ委託する際の契約形態の一つで、成果物の完成を約束する契約であり、契約書によって定めた期限までに仕事を完成し、成果物を納めてもらうことに対して報酬が発生します。したがって、注文会社は途中の工程や作業については関与できないため、BNS社員に対する仕事の指示はBNSが行います。

請負 図表
派遣

派遣も請負と同様に、企業が業務を外部へ委託する際の契約形態の一つですが、報酬の対象が成果物では無く、業務の遂行そのものにあたるため、BNS社員に対する仕事の指示はBNSではなく注文会社が行います。なお、BNSの派遣は「常用型派遣」といい、一般的によくイメージされる派遣先で就業期間のみ雇用関係が発生する「登録型派遣」とは異なります。

派遣 図表

自動車業界に関するワード

IoT

「Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)」の略称で、本来は独立して機能していたものがネットワークを通じてサーバーやクラウドサービスに接続され、相互に情報の交換をする仕組みです。住宅や家電、スマートウォッチ等に導入されている事で有名になりましたが、近年では自動車にもIoTの導入が進んでいます。

AI

「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」の略称で、一般的には人間の思考プロセスと同じような形で動作するプログラム、あるいは人間が知的と感じる情報処理技術の事を指しますが、近年研究が進んだことで、研究者ごとで異なる言葉で定義されているのが現状です。これからの自動車業界の発展にAIは欠かせない技術となっており、自動運転はもちろん生産計画や車体設計、検品まで幅広く活用されることが見込まれています。

CASE

CASEとは次世代自動車の開発コンセプトで、今後搭載されていく機能やサービスの単語の頭文字をとったものです。CASEが普及すれば自動車のソフトウェアアップデートが可能になったり、人々の移動に関するデータ収集、事故やドライバーの負担減少、移動コストの低下、環境負荷の低減などが実現するため自動車はさらに便利になり、社会のさらなる発展を促していくきっかけになると言われています。

コネクテッド 常時ネットワークに接続する機能 オートノマス 自動運転・運転支援機能 シェアリング&サービス 自動車を共有して使う機能 エレクトリック 自動車を電気で動かす機能
MaaS

「Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)」の略称で、複数の公共交通機関や移動手段の中から最適な組み合わせを即時に選び出し、一括して検索・予約・決済できる移動サービスのことです。Maasが普及する事で、都市の交通渋滞の減少や交通弱者対策、環境問題への寄与が見込まれています。

自動車ソフト開発に関するワード

ガソリン車/ディーゼル車

その名の通りガソリン車はガソリンを、ディーゼル車は軽油を燃料に走る自動車です。ディーゼル車は長距離走行をする場合においてガソリン車よりも燃費がよく加速性に優れています。かつてのディーゼル車は健康被害を引き起こす窒素酸化物を多く排出していたことで日本では嫌煙されていましたが、現在は技術の進歩により大幅に軽減されています(クリーンディーゼル)。ただし、ディーゼルエンジンは堅牢に作る必要があり、ガソリン車よりも車体価格が高いというデメリットもあります。

HV(ハイブリッド車)/PHV(プラグインハイブリッド車)

HVは「Hybrid Vehicle(ハイブリッド・ビークル)」の略称で、エンジンとモーターの二つの動力で走行する自動車です。エンジンとモーターのどちらを主体とするかで「パラレル方式」「シリーズ・パラレル(スプリット)方式」「シリーズ方式」に分類されています。また、近年では外部電源から充電が可能なPHV 「Plug-in Hybrid Vehicle(プラグイン・ハイブリッド・ビークル)」という、長時間バッテリー(モーター)だけで走行可能で、極力ガソリンを消費しない自動車も増えています。

EV(電気自動車)

「Electric Vehicle(エレクトリック・ビークル)」の略称で電気自動車のことを指し、自宅や充電スタンドなどでバッテリーに充電を行い、モーターのみを動力として走行します。化石燃料を必要とせず、走行中に二酸化炭素を排出しないためエコカーとしてはハイブリッド車よりも環境性能が優れていますが、充電スタンドがまだまだ少ない現状から、長距離走行には不向きといえます。脱炭素が進められるなかで、世界中でガソリン車やディーゼル車が2030年から2040年にかけて廃止される見通しのため、世界各国でEVの性能向上に関する開発競争が激化しています。

ECU

「Electric Control Unit(エレクトリック・コントロール・ユニット)」の略称で、自動車の各部品の電子制御を行うコンピューターの事を指します。電子制御と言えばヘッドライトやカーステレオ、エアコンといった電子機器がイメージされると思いますが、エンジンやトランスミッション、ステアリングのような「走る・曲がる・止まる」といった自動車本来の極めて機械的な部分も電子制御により機能しています。多いものでは1台あたり100個を超えるECUが搭載されており、自動車を動かす頭脳としてECUは今や、なくてはならない存在です。

MBD (モデルベース開発)

MBDは「Model Based Development (モデル・ベースド・デベロップメント)」の略称で、シミュレーション技術を活用した開発手法の事です。従来のシステム開発はテキスト(自然言語)で仕様書を作成しそれに従いコーディング・テストを行っていましたが、テスト段階で問題が発覚すると、大幅な手戻りが発生し開発スケジュールやコストを圧迫する可能性があります。一方でMBDは、仕様を作成すると同時にシミュレーション(モデル)を動かし検証を行うので、コーディングやテストの工程に踏み込む前に問題を発見でき、効率的な開発が可能となります。また、コード(プログラム)の生成も自動で行えるので、コーディングミスの発生を防止する事もできます。

AUTOSAR (オートザー)

「AUTomotive Open System Architecture(オートモーティブ・オープン・システム・アーキテクチャ)」の略称で、欧州自動車メーカーを中心に『車載ソフトウェアの標準化』を目指して2003年に設立された団体または規格のことです。従来の開発では、ハードウェアの仕様に依存したソフトウェアの作成が必要で、言い換えれば、仕様の異なるハードウェアには使う事ができませんでした。そこで、あらゆるハードウェア間でも共通のソフトウェアを使えるように、ソフトウェアの規格を標準化させる(揃える)事を目的にAUTOSARが誕生しました。AUTOSAR が普及すれば、ハードウェアに合わせた独自のソフト開発を行う手間が無くなるので、開発コストの低減が期待できます。

一般的なIT用語

プログラミング言語

プログラミング言語とは人間がコンピュータに実行させたい処理をコンピュータに伝えるために使う言語の事です。プログラミング言語をひとつ知っていれば、どんなシステムでも作成できるわけではなく、それぞれの言語には得意不得意があるので、作成したいシステムの内容によって使い分けてプログラミングを行います。

C言語

C言語は歴史が長く色々な場面で使用されており、習得すればプログラミングの基礎知識から、実用性の高い応用力まで幅広く理解する事ができます。ハードウェアに関わりの深い部分の制御がしやすいのが大きな特徴で、組込みソフトウェア開発で重宝されています。

組込みソフトウェア

組込みソフトウェアは、家電製品や自動車など「電気で作動する機器」に搭載をされており、そういった機器の中に"組み込まれた"コンピュータを制御するためのシステムである事から、「組込みソフトウェア」と呼ばれています。

ハードウェア/ソフトウェア

ハードウェアとは実体を持ち、目に見える機器・部品のことで、ソフトウェアはハードウェアに指令を与えるプログラムのことを指します。パソコンで例えるなら、パソコン本体やキーボード、マウスがハードウェアであり、OSやアプリケーションがソフトウェアにあたります。

OS

「Operating System(オペレーティング・システム)」の略称で、機器のシステム全体を管理し、さまざまなアプリケーションソフトを動かすための最も基本的なソフトウェアのことです。パソコンやスマートフォンに限らず、最近は自動車にもOSが搭載され始めています。

マイコン

マイクロコンピュータの略称で、ひとつのICチップにコンピュータが持つ基本機能一式を搭載した極小のコンピューターのことです。自動車には1980年代にエンジン制御用に初めて搭載されました。

FA

「Factory Automation(ファクトリー・オートメーション)」の略称で、コンピュータ制御技術を用いて工場を自動化すること、または自動化に使用される機器のことを指します。

上流工程/下流工程

システム開発は「設計→コーディング→テスト」の流れで行われます。上流工程とはその設計にあたる工程の事をさし、顧客(企画者)がどんなシステムを要求しているかをヒヤリングして仕様を作成し、プログラムの設計を行います。下流工程は上流工程で作成した仕様や設計書をもとに実際にコーディングを行い、コードの整合性やシステム全体が仕様通りに作成されているかをテストする工程をさします。